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平成27年度地域創業促進支援事業(創業スクール) 第2回全国創業スクール選手権 実施報告

平成28年2月24日(水)、ヒューリックホール(東京都台東区浅草橋)にて、星野経済産業大臣政務官と豊永中小企業庁長官ご出席のもと、第2回全国創業スクール選手権を開催いたしました。
全国256創業スクール3,050名の受講生の選りすぐりのビジネスプランの中から、一次審査(書類審査)・二次審査(面接審査)を勝ち抜いたファイナリスト8名によるプレゼンテーションが行われました。6名の外部審査員による審査の結果、経済産業大臣賞(創業スクール大賞)1名、中小企業庁長官賞(地域ネットワーク創出特別賞)1名、中小企業庁長官賞(インバウンド特別賞)1名が選出されました。
また、高い開催実績を上げた10スクールも、創業スクール10選としてご紹介しました。

中小企業庁 土井良治経営支援部長 開会挨拶

土井良治経営支援部長土井良治経営支援部長

我が国の開業率は欧米に比べると半分以下でございまして、この状況を大きく改善すべく、数次にわたる補正予算による創業支援事業を展開するとともに、平成25年12月には、産業競争力強化法という新しい新法を制定し、地域における創業環境を構築していく、という取組を行ってまいりました。
この強化法に基づき、全国の市区町村の方々に、創業支援事業計画を作っていただいており、その認定数は、今年の1月時点でちょうど1,000に達しております。全国市区町村総数の割合でいくと、約6割まで増えているという状況です。開業率も平成23年度の4.5%から、増加基調で推移しており、直近では5%を窺うところまできています。

こうした状況の中、創業支援政策を推し進めていく上で、地域の潜在的な創業者を掘り起こしていく「創業スクール事業」は非常に重要な柱となっています。平成27年度の事業では、182の団体により、ほぼ全県において190スクール、256コースに及ぶ創業スクールが展開されました。各スクールでは、それぞれ実施機関の強みを生かし、さまざま工夫を凝らしていただき、起業・創業を志す方々に効果的な支援をしていただいてきたと認識しており、皆様方のご尽力に感謝申し上げます。

本日のファイナリスト8名は、創業スクールの全受講者延べ3,050名の中から、全国8ブロックでの1次審査、全国ベースでの2次審査を通過した8名です。本日これから最終プレゼンテーション審査が行われますが、このコンテストが会場の方々に多くの気づきを与えるような有意義な成果発表の場となることを期待しております。
最後に、本日のイベントが全国津々浦々の地域創業環境をますます充実する一助となることを期待しますとともに、本日ご列席の皆様のご発展、ご健勝を祈念いたしまして、冒頭の挨拶とさせていただきます。

ファイナリストプレゼンテーション

プレゼンテーションでは、ファイナリストがそれぞれ持ち時間5分でビジネスプランを披露。初めて対面した審査員たちから質問を受け、応答しました。それらのやりとりでプレゼンはさらに熱を帯び、あるときは会場内を和やかな雰囲気で満たし、決勝大会らしい接戦が繰り広げられました。

創業スクール10選

平成27年度、全国で開講した創業スクールの中から、地域に根ざした創業支援の取り組みや、カリキュラムの策定・講師の選定において、受講者満足度調査で高い評価が得られた実施主体を「創業スクール10選」として選定いたしました。

埼玉県公益財団法人本庄早稲田国際リサーチパーク

本庄早稲田塾 ゼロから始める創業スクール

受講者とつくりあげる創業スクールを通じて、本庄市の地域振興をめざす。既存の創業支援メニューである「ビジネススクール」「インキュベーション施設」「経営相談窓口」をフル活用し、総合的支援を継続的に行った。

静岡県浜北商工会

一歩踏み出したい女性のための
浜北創業スクール

女性の受講者が安心して創業スクールに参加できるように、講師に女性の先輩起業家を招くなど、運営スタッフを女性主体で構成。スクール修了後も、地元メディアに積極的に修了生をPRし、創業支援の一環としてもメディアを活用した。

東京都一般社団法人練馬区産業振興公社

創業!ねりま塾~本気の起業塾~創業スクール

「起業家マインドの育成」「ネットワーク促進」をテーマに創業スクールを実施。受講者1人1人との個人面接を行うなど徹底フォローにつとめており、スクール修了後も受講者同士の交流、活動支援、個別フォローを実施した。

京都府 一般財団法人京都府民総合交流事業団

らら京都創業スクール

受講者と講師をつなぐコミュケーションツール「通知書」を活用。受講者への細やかなフォローを実施。京都府の女性起業家支援策と連携して、受講者がスクール修了後にも継続して個別相談を受けられる体制を構築した。

東京都株式会社マネジメントブレーン

輝く女性起業家のためのむさしの
女性創業スクール

地元経営者や起業してまもない方、子育てをしながら事業を行っている女性経営者など身近に感じられる先輩起業家を多数講師に招くなど、ワークライフバランスを意識した女性創業者のためのカリキュラム策定とフォローアップに力をいれた。

奈良県奈良県商工会連合会

夢を叶えるチャンス!!大和郡山創業スクール

受講者が4人1組のグループを形成し、互いの事業について意見を出し合い、事業計画のブラッシュアップにつながるよう環境づくりを行う。先輩起業家から実体験に基づく事業化に関するアドバイスをもらえるなど交流の場を創出した。

東京都多摩信用金庫

TAMA創業スクール

多摩地域の自治体と連携した創業支援ネットワークをフルに活用し、受講者がスクール修了後も、資金調達、補助金申請、経営相談等の支援が受けられる体制を構築。創業補助金の事業計画書を活用した実践的な作成支援を実施した。

岡山県岡山商工会議所

岡山商工会議所創業スクール

既存の創業支援策を、受講者が徹底活用しやすくするために、スクール修了後~創業までのステップごとの支援メニューをわかりやすく紹介する独自カリキュラムを実施。修了後、受講者が相談窓口を利用しやすい体制づくりを行った。

東京都特定非営利活動法人ITコーディネータ協会

起業で見えてくる自分の未来!
from東京2015創業スクール

グループワークを積極的に取り入れ、受講者相互の連帯感と達成感を醸成するカリキュラムを実施。スクール修了後は、Facebookを活用し情報の発信や質問ができる場をつくり、受講者同士や講師との人脈づくりを促進した。

宮崎県宮崎商工会議所

宮崎商工会議所創業スクール

「創業本気度の高い方」を受講者のターゲットとし、独自カリキュラムを手厚く設定。さらにオプション講座を設定し、講義だけでは習得が難しい広報チラシの制作物演習など個別支援型カリキュラムを実施した。

「創業スクール10選」の中から3スクール運営担当者にご登壇いただき、「地域創業支援に求められること」をテーマにパネルディスカッションを行いました。
地域での創業支援の課題や特徴、創業スクール実施主体としての工夫や効果について各パネラーから発表頂き、支援側に求められる有効な創業支援についての議論を行いました。

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    モデレータ

    株式会社OCL 代表取締役 四ッ柳 茂樹 様

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    パネラー

    一般社団法人練馬区産業振興公社 横山 亜規子 様
    宮崎商工会議所 児玉 貴之 様
    浜北商工会 上野 達也 様

経済産業省 星野剛士経済産業大臣政務官 ご挨拶

星野剛士経済産業大臣政務官星野剛士経済産業大臣政務官

まず、全国190スクールの受講者3,050名の中から選び抜かれた、8名のファイナリストの皆様、本日は誠におめでとうございます。
我が国の開業率は約5%にとどまっており、特に地域における開業率は低迷をしているのが現状です。このため、政府の成長戦略である『日本再興戦略2015』では、地域の創業などを促進し、開業率を米国や英国のレベルの10%台に倍増を目指すこととしております。経済産業省では、IPOを目指すような成長型のベンチャー支援を行う一方で、身近な課題や地域の資源に着目し、地域に根差したビジネスを興す創業者の皆様を全国で応援をしていく取組を進めております。全国津々浦々で、起業家が次々と生まれ、日本再興戦略にも掲げました米国・英国のレベルの開業率10%台を達成できるよう、しっかりと取り組んでまいります。

本日発表いただきました8名のビジネスプランは、いずれも熱意溢れる素晴らしいもので、先ほど終了した最終審査もたいへん白熱したものになったと聞いております。各地域を代表するファイナリストの皆様、またこれから発表させていただく受賞者の皆様におかれましては、ご自身の夢の実現に向けて、果敢に挑戦し続けることで、是非これから起業・創業をしようとしている全国の方々のロールモデルになっていただくことを期待しております。

私自身も、40代の半ばで自ら起業し、企業経営に当たりました。さまざまな事業を展開した経験も踏まえ、ひとりの政治家として、アメリカや、英国、またはその他の国の開業率に大きく後れをとっていることをかねがね、「何とかしたい!」という思いで、いま、経済産業省の政務官を務めさせていただいております。日本の社会風土、社会の雰囲気も変えていかなければならないんだろうと思っております。
最後になりますが、本日お集まりをいただきました8名のファイナリストを始め、創業スクールを卒業し、夢に向かって一歩踏み出そうとしておられる皆様が、全国創業スクール選手権を機に、大きく飛躍をしていただくことを祈念いたしまして、私からのご挨拶に代えさせていただきます。

受賞者

経済産業大臣賞

創業スクール大賞

内原 絵美 さん

うちはら えみ

内原 絵美さん

創業スクール名
本庄早稲田塾ゼロから始める創業スクール
実施主体名称
公益財団法人本庄早稲田国際リサーチパーク

ビジネスプランテーマ

地域の伝統工芸を活かしたBagの企画製造販売

「本庄絣(ほんじょうかすり)」を使ったBagの企画製造販売で開業を目指す。本庄市の伝統工芸の絹織物を使い、本庄発信のBagブランドに育てることで、地域をPRするとともに、産業の活性化にも貢献していく。創業という形で、働く女性も育成したいと考えている。

創業スクールに通う前までは、起業という夢は持っていたものの現実的にどう実現していけばいいのかわからず起業は先延ばしになっていました。しかしスクールに通い、イチから創業の仕方を学べたことで自信がつきました。
経済産業大臣賞という大きな賞を受賞できた今、「本当の勝負はこれから」です。
応援してくださっているたくさんの方の想いを胸に、着実にビジネスを成長させて
いきたいと思っています。

内原 絵美さん

10年前から、営業職の仕事と並行してバッグの製作・販売をしていました。平成27年、結婚を機に夫の仕事の関係で東京から埼玉県の本庄早稲田へ越してきましたが、子どもが生まれたら働きに出るのは難しく、手に職を持ち、本格的にビジネスとして興したいと考えるようになりました。そういった折、本庄早稲田国際リサーチパークで創業スクールの開講を知り、バッグを作りたいという気持ちはあるものの、その先がハッキリしない私に格好の場だと思い参加しました。受講して良かったのは、地域の伝統工芸である絹織物、「本庄絣(ほんじょうかすり)」を知ったこと。先生に教えていただき、バッグの素材に使うというアイデアが生まれました。地方ならではの創業の仕方、オリジナリティを見い出すことができました。また、ビジネスプランの最初の土台作り、立ち上げや申請、資金調達など、ひと通りのことを学びながら事業計画書を形にもできました。営業職にしか経験がなく、経理の仕事は未知の内容でしたが、1人でできるレベルまで教えていただき感謝しています。
同じ志を持つ仲間ができたことも心強い点です。プレゼンテーションを通じて改善点を指摘しあい、ビジネスプランを磨くことができ、地域で一緒に頑張っていこうという意識を共有できました。
地域を知ってほしいという社会的な使命感も芽生えています。「世界に誇れる本庄発信のBagブランドに育てていく」ことを目指して、地元を盛り上げる産業にしていきたいです。
創業を目指す女性を育てるのも目標で、地方でもファッション分野で起業できる、結婚・出産しても、創業という手段で働くことができると知っていただく、きっかけになれると幸いです。

実施主体
公益財団法人
本庄早稲田国際リサーチパーク
鯨井 素子 氏より

内原さんの目標は、創業で地域を盛り上げること。本庄絣を素材としたBagは上品かつ華やかで、軽く機能性に優れています。地域の資源や人を活用した事業を展開し「夢を実現する女性のロールモデル」となるよう、私たちも支援していきます。

中小企業庁長官賞

地域ネットワーク創出特別賞

埋橋幸希さん

埋橋 幸希さん

創業スクール名
伊那地域創業スクール
実施主体名称
伊那商工会議所

ビジネスプランテーマ

繋がる!広がる!
普遍的個性的ゲストハウス「赤石商店」

この度は特別賞をいただき、喜びと共に赤石商店ができるまでの事を振り返り、感謝の気持ちでいっぱいです。自分や地域にとってもこれからが大切です。
このプランを基盤にし、これからの日々を楽しみたいと思います。

伊那市にある祖母の日本家屋が20年くらい空き家になっていて、有効に使いたいと模索していたのですが、再生して伊那初のゲストハウスを開くと同時に、併設する倉を利用した音楽室、アトリエ、キャンプ場など、個性的なサービス・イベントを展開し、地域の内外、たくさんの世代が交流できる場・情報発信拠点として、伊那市の文化発展と移住促進に寄与したいと思います。
創業スクールでは漫然とした考えをまとめることができ、創業までの道筋が明確になりました。伊那市の創業支援に対する積極的な姿勢もわかり、安心しています。ゲストハウスは若い世代の利用が多いイメージですが、年代を問わずお越しいただき、泊まるだけではない付加価値の高い場所したいと思います。ゲストハウスに対する固定概念を覆すのが目標です。

実施主体
伊那商工会議所
大瀬木 茂生 氏より

地元の人と旅行者との交流を視点に埋橋様の魅力と熱い思いが大いに発揮され、地域活性化にもつながる計画ですので、今回の受賞は、伊那商工会議所としても大いなる喜びです。

中小企業庁長官賞

インバウンド特別賞

ダシルバ久恵さん

ダシルバ 久恵さん

創業スクール名
夢を叶えるチャンス!!大和郡山創業スクール
実施主体名称
奈良県商工会連合会

ビジネスプランテーマ

「なんと見事な奈良観光」を実現する
接客向上支援事業

この度はこのような賞をいただき大変光栄に感じると共に身が引き締まる思いです。
今後は「奈良の観光を盛り上げる」という目標に向かって、着実に実績を積み、成果を出すべく、事業推進に注力していきたいと思います。

平成27年から、夫とともに奈良市内で英会話スクールを開いていますが、目の当たりにしたのは、飲食店のメニューやウェブサイトの表記が日本語オンリーで、困る外国人と戸惑う日本人スタッフという光景……。こういった状況を解決するのに、外国語での接客研修事業、翻訳サービスを手がけるビジネスを立ち上げました。創業スクールでは、事業を成立させるための考え方、中小事業者向けの補助金とセットにしたセールス手段をご提案いただくなど、フォローやサポートを受けることができ、とても助けられました。
すでに問い合わせもあり、自信をもって外国人旅行者に接客できるような研修を提供することで、外国人旅行客の満足度向上、消費の促進により、地方創生に貢献するとともに、世界の旅行者に選ばれる街「NARA」にしていきます。

実施主体
奈良県商工会連合会
柏原 清孝 氏より

15年ぶりに東京から生まれ育った奈良に戻られ、急増する外国人旅行者を目の当たりにし、観光地「奈良」の観光品質向上に貢献したい!という考えを持って当会にご相談に来られた日を思い出します。スクールを通じて想いを形にされ、このような賞を受賞されたことはダシルバさんの熱い想いと全ての事に全力投球する実行力が評価された結果だと思います。事業継続のための一番身近なサポーターとしてゴールに向けて伴走していく所存です。

審査員長総評

審査員長

東京大学教授 産学連携本部イノベーション推進部長 各務茂夫

東京大学教授
産学連携本部
イノベーション推進部長
各務 茂夫

審査員を代表いたしまして総評させていただきます。先ほど、星野経済産業大臣政務官からもお話がございましたように、今回の「第2回全国創業スクール選手権」は、3,050名の方のご参加がありました。私は、選手権といいますと高校野球、「全国高等学校野球選手権」というのですね。参加数は約4,000校、まさに創業スクール選手権とは、高校野球と同じような規模の選手権でございます。平成27年度は、190のスクールがあり、256のコースがございますが、その中からそれぞれ選ばれて、そして8ブロック16名のセミファイナリストから、ファイナリスト8名という事ですから、ここにいらっしゃっているだけで、大変すごいことだと思うのです。
まずをもって、今日8名のファイナリストの方々に「おめでとう」を申し上げたいと思います。同時に、ここに至るまでのプロセスにおきましては、おそらく創業スクールの先生方、それからご友人、そして何よりもご家族の方のご支援があったものと思っております。そういう方々に対しても敬意を表したいと思っております。

今年も昨年に引き続き審査員をやらせていただきましたが、ますます素晴らしい会になっているなということを意識いたしました。この審査は、審査員6名で行いましたが、方式としては、クライテリア、基準はあるのですけれど、それぞれの審査員が、今回のビジネスプランを「この人は最優秀」と「この人たちは最優秀にはいかないけれども優秀」というのを、「最優秀ひとつ」「優秀ふたつ」を選ぶという方式をとって、得票制にしています。従って、点数をつけてスコアリングして行ったというわけではなく、それぞれの審査員の考え方に基づいて「1番」と「2番ふたつ」を出していただく、というかたちにいたしました。今年の審査は激戦でございまして、何よりも、得票が入らなかった方がいなかったのです。そういった意味においては、みなさんのレベルの高さを示すものという風に考えております。今回の審査の中で、審査員が重きを置いた点をいくつかご紹介をして総評に代えさせていただきたいと思います。

まずは、創業スクールが目指しているものだと思いますが、「なぜ、その地域で起業するのか」「なぜ、その地域に事業を興すのか」その意味合いというものを、地域に対する思いというものを皆さまがどの程度お持ちかなというのが、このプレゼンテーションの中で、どこまで伝わってくるかというようなことがございます。経済産業大臣賞を受賞された内原さんからもそういう思いを強く感じました。そうは言いながらもその思いだけではだめでして、当然のことながら事業をやるわけですから、このプレゼンテーションのなかに盛り込まれた内容が、果たしてオペレーションが回るのか、そのオペレーションを回すスキルとご経験をお持ちかどうか、というのも重要だと思うのです。それともうひとつは、今のお話が実効性だとすると、そもそもそれが市場として成り立つかどうかというのも重要で、売れるかどうかといった話もおっしゃっておりました。したがって、実効性のある市場性の話がどの程度押さえられているのかといったことも、審査の中では検討いたしました。さらに言いますと、審査員の中には、実際に会社を興して成功されていらっしゃる方もおりますから、「この人を応援したいな」と思う気持ちでしょうか、ある意味においてはその人がひとを巻き込んで惹きつけるかどうかというのは、事業をやる上で大変重要でございます。当然、地域に根付いてやるということですから、地域の様々な方とご一緒されるような求心力をお持ちかどうか、「応援したいな」「かわいいやつだな」と思われるような要素もおそらく審査員はみたと思いますし、同時に、思いが強くて空回りすることがありますよね。ベンチャーにしろ、創業にしろ、思いは強いのですけどそれが空回りしないように、さまざまな視点から、その座標軸も、ある種の客観的な座標軸をお持ちという意味においては、さまざまな視野の広さとか視点の多さといったようなものがすごく必要なことだと思います。単にこれは空回りを避けるというよりも、ある意味においてイノベーションの本質というのは、こういう視点からとこういう視点からとの2つ組み合わせるような、内原さんの話で言いますと、これはもしかすると、イタリアでありレザーであり、あるいは絣の様なものであり、伝統工芸であり、そういうものがうまく組み合わさってのひとつのイノベーション、「新結合」といった言葉をよくイノベーションの専門家は言いますけど、そういうものが重なって、おそらくは事業としての立体感というものが出てくるかなという感じがいたしました。

最優秀賞、今回の経済産業大臣賞をとられた内原絵美さんにとりましても、そうは言ってもまだ「1日1個」ということなんですね。これから、たいへん長い道のりがございます。でも最初の大きな一歩を踏み出されたと思っております。ますます発展されて、地域のロールモデルになっていただいて「ここに私がいますよ!」ということを、ぜひ示していただきたいと思います。
最後になりますが、皆さま方にもう一度「おめでとう」を申し上げて、総評に代えさせていただきます。おめでとうございました。